概要

ドローンが常識を覆す

ドローンは世界中の利用者やホビー愛好家に楽しみや恩恵をもたらすだけでなく、現代社会のあり方を大きく変えつつあります。 一般的にドローンと呼ばれる小型無人航空機システム（sUAS）は、次のような様々な分野や業界で業務の効率化に利用されています。

• メディアによるエンターテイメントや報道イベントの撮影
• 法執行機関による監視・モニタリング
• 空港の保守・点検
• 農場での農産物や家畜のモニタリング
• 保険会社による事故・災害時の保険請求

混乱や操作ミスで高まるリスク

安価で入手も簡単なドローンは、政治指導者の暗殺、企業スパイ、集団テロ、刑務所内へのドラッグの輸送や国境を越えた密輸・密売、大規模イベントの妨害、空港の空域侵入などに利用されます。

ドローンはよりコンパクトでより速く、より見つかりにくく、より頑丈に進化し続けています。 長い航続距離、十分な積載量、簡単な操作はさまざまな環境でセキュリティ上のリスクとなります。

また、ドローンが送電線や走行中の車両に衝突するなどの事故により被害が生じる可能性もあります。

普及、浸透、拡大

ドローン市場は急速に拡大しています。 Business Insider Intelligence社は一般消費者向けのドローン出荷台数は2021年までに2,900万台、 企業向けドローンの世界総出荷台数は、2023年には240万台（年平均66.8％増）に達すると予想しています。

技術の進歩、低価格化、直感的な操作性、消費者・企業の関心の高まりなどが相まって、ドローンの数は世界中で増えています。 これらのドローンの中には悪意を持った人物や機械の持つ危険性を理解していない初心者が操縦しているものもあります。

定期的に起こる大きな事件・事故

ドローン関連の事件・事故は常にニュースになっています。 代表的なものを紹介しましょう。

2016年にイスラム教過激組織「自称イスラム国（ISIS）」はAmazonで購入できる商用ドローンに 小型爆発物を取り付けたドローンを遠隔爆弾としてイラクやアフガニスタンの上空を飛行させていました。 従来の大規模な軍隊に対して非対称戦を仕掛けるために世界各地でドローンが利用されるケースが増えています。

2018年にはイギリスのガトウィック空港上空にドローンが侵入し、空港が33時間閉鎖され、約14万人の乗客に影響が及び、推定5000万ポンド（6450万ドル）の損害が出ました。

同年にはベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の暗殺（未遂）にも利用されました。2020年夏には、ミネアポリスのターゲット・フィールド上空に何者かが無許可のドローンを飛ばし、メジャーリーグベースボール（MLB）のミネソタ・ツインズとピッツバーグ・パイレーツの試合が9分間中断されました。 同年の夏から秋にかけてMLBではドローンに関する事件が試合中に4件発生しています。

また、同年夏には、米大統領専用機エアフォースワンに同乗していた複数のジャーナリストが着陸直前の機体にドローンが接近していたと報告しています。

D-Fend Solutionsはドローンの事件・事故を注意深く監視し、最新のトレンドと技術を更新することでドローン対策ソリューションを継続的に強化しています。